CIANA

マッサージ情報関連サイト「シアナ」

MAIL MAGAZINE

記事&ニュース

女性とアーユルヴェーダ
VOL.008 アーユルヴェーダと歩む

2018.10.29

VOL.008 アーユルヴェーダと歩む


Ten治療院院長小川ゆり先生が、独自の見解を交えながらアーユルヴェーダの世界について多角度から解説してきた本連載。最終回のVOL.8では、小川先生自身がどのようにしてアーユルヴェーダに向き合うようになったか、そしてこの先私たちがアーユルヴェーダをどう活用すべきかを執筆いただきました。

これまでの連載では、鍼灸師の私が鍼灸治療とアーユルヴェーダを融合させた施術を行いながら日頃の臨床で感じたことを想いのままに書かせていただきました。

そして今回は、私が鍼灸治療だけでなく、なぜアーユルヴェーダとの融合を目指したのか、その原点についてお伝えしたいと思います。

鍼灸治療にアーユルヴェーダを融合しようと考えたきっかけは、2011年の東日本大震災でした。

日本中が「これからこの国はどうなってしまうのか」という大きな不安に包まれ、さまざまな情報や憶測が飛び交いました。

そんななか、私は、日本では今まで通りの生活ができないことを悟りました。これが大きな転機となりました。

日本を震撼させた福島の原発事故から5年以上が経過した今、ロシアのチェルノブイリのデータに照らし合わせると、健康被害が表面化してくる時期だと囁かれています。

また、日常では鼻、口、皮膚から環境ホルモンや添加物、農薬、薬品などの異物を大量に摂取し続けています。このような状況は、これまでの人類史上皆無だと言われています。

さらに、私たちの日常には電化製品が必要不可欠ですから、そこから発している電磁波の影響を常に受けています。

日本は、「人が生きようとする力」に対して、それ以上に押さえつける力が働いており、これからもより一層大きくなっていくのであろう、という危機感を感じています。

しかし、地球環境を破壊しているのは人類であるにも関わらず、自然界は私たちの心身の傷への癒しを与えてくれています。

それを受け取ることができるか否かは、私たちの感覚がデトックスによって研ぎ澄まされているかどうかが重要なポイントです。

例えば、アーユルヴェーダでは欠かすことのできないハーブ・薬草たちの力を借りることも、デトックス・そして心身の癒しに繋がります。

なかでもホーリーバジル(トゥルシー)は、殺菌力が強く自己治癒力を高める働きがあり、植えている場所を浄化する力もある神聖なるハーブです。これをお茶にして飲んだり成分を煮出したオイルでマッサージをすることなどで、このトゥルシーのエネルギーを身体に取り込むことは良い習慣だと思います。

アーユルヴェーダも東洋医学も、身体が本来持つ「自己治癒力」を発揮するシステムを作動させることで、病気を癒していく医学です。

アーユルヴェーダでは、症状を引き起こすのは毒素であり、それを「排出=デトックス」することでそのシステムを作動させて症状を改善させることできます。それこそが、私が鍼灸治療にアーユルヴェーダを融合させようとした理由です。最近は、病院でも診断できないような原因不明の不調を訴える人が増えている現状を思うと、アーユルヴェーダの毒素排出の必要性を強く感じています。

実際に、私の施術はアーユルヴェーダの毒素排出に徹していますが、いろいろな症状の方へデトックスを取り組んでいくことで、症状が明らかに緩和するだけでなく、心の状態までもが明るく変化していきます。

今の日本を生き抜くためには、あらゆる脅威に対する抵抗力=免疫力を高めることが必須であり、デトックスによって身体に有害なものを吐き出すことで、免疫力はより一層強化されるのです。

私たちの身体には、これ以上何かを取り入れていく足し算の手段ではなく、不要なものを吐き出す引き算の「デトックス」こそが、心身を正常に保つことができる唯一の方法ではないかと思うのです。

約5000年間継承されてきたアーユルヴェーダのデトックスの施しはこれまでの歴史の中で、

最も真価を発揮するのは、今、この日本ではないかと私は感じています。

アーユルヴェーダライフを生きることの素晴らしさを一人でも多くの方々に歩んで頂けることを切に願っています。

プロフィール

小川ゆり Ten治療院院長

2006年、名古屋鍼灸学校卒業。はり師、きゅう師、あん摩マッサージ指圧師免許取得後、市内の治療院にて勤務。渡印し、インドのアーユルヴェーダクリニックにて研修を受ける。帰国後、Ten治療院院長。

Ten治療院