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徒手筋力検査を取り入れよう!
実践編①理学療法士が実践する膝関節伸展検査

2017.05.23


200枚以上のカラー写真を駆使し、徒手筋力検査の手順やよくみられる臨床症状を解説した『徒手筋力検査ビジュアルガイド』前回は、本書の魅力を斉藤明義氏(医師)と間嶋幸絵氏(理学療法士)、大塚淳平氏(理学療法士)に聞いた。今回からは間嶋氏、大塚氏に変形性膝関節症などの評価にも必ず用いる膝関節や股関節の徒手筋力検査を実践してもらい、その手順と押さえてきたい代償動作について解説する。  前回のインタビューで紹介した通り、理学療法士は徒手筋力検査を筋疾患や末梢神経麻痺などの運動器を評価する際に必ず用いている。患者の運動器の機能評価は、リハビリテーションのメニュー作成や治療の経過を把握するうえで欠かせないからだ。 検査は、疾患を有する部位のみに行うだけではなく、機能低下が疑われる部位にもおよぶ。高齢者に多い変形性膝関節症では、膝関節だけではなく股関節や足関節にも徒手筋力検査を実施する。今回は膝関節伸展の検査を実践してもらった。なお、検査は『徒手筋力検査ビジュアルガイド』に掲載している方法を用いている。   [caption id="attachment_7925" align="alignleft" width="450"] 筋力の評価(グレード)(『徒手筋力検査ビジュアルガイド』より)[/caption]   ●膝関節伸展検査グレード2 患者を側臥位にする。検者は、患者の上側の下肢を少し外転して保持する。検査を行う下側の下肢の膝関節を屈曲させる。この状態から、患者は膝関節を伸展させる。 3●IMG_0552   この代償動作をチェック! 患者が膝関節を伸展する際に、股関節の屈曲や伸展によって膝伸展動作を代償しないように検者は大腿部を固定する。   ●膝関節伸展検査 グレード3 患者を仰臥位にする。検査する側の膝関節を屈曲し、膝から下はベッドの端から下垂する。この状態から、患者は膝関節を伸展させる。   この代償動作をチェック! 患者が膝関節を伸展する際に、腰椎の前弯が強くなることがある(写真1)。患者は検査しない側の膝関節を屈曲して足部をベッドに置き、検者は検査する側の骨盤を固定することで患者の骨盤の動きを抑える(写真2)。 [caption id="attachment_7926" align="alignleft" width="450"] 写真1[/caption] [caption id="attachment_7927" align="alignleft" width="450"]7●IMG_0566 写真2[/caption] ●膝関節伸展検査 グレード4~6 開始肢位と固定方法はグレード3と同様。検者は足関節近位部に抵抗を加える。 [caption id="attachment_7928" align="alignleft" width="450"]写真8 写真8[/caption]   この代償動作をチェック! グレード4~6の膝関節伸展検査を座位で行う場合もある(本書では仰臥位の方法を紹介)。座位で行う場合、ハムストリングスの短縮や体幹の不安定性がある患者は代償運動(写真3)が起きることがあるので、注意する必要がある。 [caption id="attachment_7929" align="alignleft" width="450"] 写真3[/caption] 次回の実践編②では、膝関節屈曲への徒手筋力検査の手順と代償運動について紹介する。 10●hyoshi-2 ドイツで長く読み継がれている、徒手筋力検査ビジュアルガイド最新版の翻訳書。本書では、豊富なカラー写真を駆使し、前半で検査に必要な基礎知識を網羅。後半は、各筋に対応する臨床症状に加え、検査の実践例を解説している。検査に関するテスト問題と解答も収録しており、学習書としても活用できる。