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米国発!ティナアレン式小児マッサージ 第9回 医師との協力:医療機関で働くには?
2015.11.19

第9回 医師との協力:医療機関で働くには?

ティナ・アレン


Medical team checking on X-ray results

マッサージ・セラピストは、患者の医学・非医学的な問題に対処するために、徒手による治療手技を行います。多くの小児マッサージ・セラピストは、医師を含む医療チームと一緒に働きます。この役割には、患者紹介、チーム治療、入院患者向けの施術など、いろいろな形があります。

 

一部の医療機関では、マッサージは単に贅沢なものであるという先入観があるため、医療機関におけるマッサージの役割を低く評価する傾向がまだあります。そのため、マッサージ・セラピーが患者の統合医療モデルで果たす医療的役割に関して、職場の仲間に教えることが重要になっています。

 

マッサージ・セラピーが医療システムに適切に組み込まれるためには、マッサージ・セラピストの施術を統合医療のチーム基盤型アプローチとして見て、診療の範囲内にあるものと考えるべきです。そして、チームと治療的な関係を築き、一緒に総合的な治療計画を作るべきです。マッサージが他の治療法に置き換わるというわけではなく、適切な治療計画に関連して用いられるということです。

 

医師とうまく働くには、あなたの役割と小児医療における統合医療チームのメンバーとしての境界を理解することにかかっています。安全と感染制御に関する医療方針の知識と理解は、必須のツールと実技であり、すべての医療従事者で必要とされます。

 

患者の安全上、医療チームの他のメンバーと効果的なコミュニケーションを行うために、小児マッサージ・セラピストは基本的な医学の理解が必要です。標準的な医学的訓練やマッサージ・セラピーの基本教育は、この種の特定の基礎知識を教えてくれません。カルテを読み、文書管理システムの中で動くのは非常に重要です。患者の病歴と現在の状態を完全に理解するために、よく知らない診断、処置、薬剤、医学用語を自発的に調べなければなりません。小児病院は、「うまくいくまでごまかす」場所ではないのです。

 

医療チーム、特に医師と一緒に働きたいと望むなら、マッサージ・セラピーの利点を医師に教えられるようにする必要があります。あなたが提案するアプローチは患者の治療計画に対してのものであり、予防措置や禁忌も検討されるべきです。それから、医師が医療処置の同意書に署名し、提案するマッサージ・セラピーを患者に行う許可をもらう必要があります。

 

医師の同意書は、専門的な注意義務を行わずにマッサージをしてもよいという許可証ではありません。それから、あなたは医療従事者として患者を評価、患者の健康管理を綿密に行う責任を持つことになります。あなたが観察するいかなる健康の変化も治療メモに書きとめます。

 

マッサージ・セラピーを行う医療処置の同意書に医師が署名しても、小児患者は拒否するかもしれません。小児マッサージ・セラピストとして、治療を受ける患者の権利を順守することは大切です。そのため、子供のマッサージ・セラピーを受ける、もしくは拒否する決定を尊重しなければなりません。

 

医師の意見に従って組み込まれる小児マッサージは、患者と医療従事者のコミュニケーションを確立し、患者全体に対しての治療にエビデンスを基にした介入を行うことができます。

 

マッサージ・セラピストは医療チームにおいて大きな利点であり、他の医療スタッフには提供できない専門的ケアを提供できます。

 

訓練された施術者が行う場合、小児マッサージは安全かつ有効な治療になります。小児患者は医学的に弱くても、医学的に優しいこの治療法はほとんどの小児患者に適切です。

 

マッサージは、身体的・精神的に患者に非常に有益であり、病院患者に有効なタッチとなるでしょう。患者治療に対するマッサージ・セラピーの利点に関して、医師にうまく伝えるプロの小児マッサージ・セラピストになることが、あなたの成功につながるのです。

プロフィール

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ティナ・アレン

国際リドルキッズ協会代表。メイヨークリニック、UCLAマテルこども病院をはじめとした医療機関にて、医師、看護師、保健師、助産師たちと、小児マッサージプログラムを開発。2010年より来日し、小児マッサージの指導者を養成する。世界各国の病院や児童養護施設においてボランティア活動を行い、その功績は数々のメディアに広く称えられている。世界マッサージ会議などでも基調講演を務め、国際マッサージセラピストオブザイヤー、国際健康人道支援団体としても表彰される。全米テレビ番組NBCなどでも、その活躍が取り上げられている人気講師。

国際リドルキッズ協会HP  http://liddlekidz.jp/