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米国発!ティナアレン式小児マッサージ 第7回 米国と日本の違い

ティナ・アレン

2015.10.21

第7回 米国と日本の違い

ティナ・アレン


Baby girl with doctor

 

小児マッサージは、ますます多くの専門家たちがその安全なアプローチと恩恵を学んでいくことで、国際的な人気を博すまでに成長しています。しかし、小児マッサージを行う方法において、米国と日本で比較すると、やはり違いが見受けられます。

 

数年前、私は、北米の小児病院では初となる、小児の入院患者用マッサージセラピー・プログラムを作成するのを手伝いました。このプログラムは15年以上前に開発されて以来、発展してきました。今日、北米では多くの乳児・小児マッサージのプログラムが、主要な、世界に名高い医療機関、例えばメイヨー・クリニック、ヌムール・アルフレッドI.デュポン病院、ネイションワイド小児病院などで組み込まれています。安全で、適切な乳児・小児マッサージセラピーを含めた統合医療は北米の病院と医療施設でさらに一般的になってきています。米国の小児病院にこのプログラムを完全に組み込むまでには、やる仕事がまだ残っていますが、実現に近づいてきています。

 

入院患者の小児マッサージプログラムでは、マッサージテクニックは、多くの異なる病院部門で用いられ、さまざまな医学的状態が対象になっています。例えば、小児患者に痛みを伴う処置や採血を行う前に、優しいマッサージテクニックを用いて不安を減らし、局所の血行を良くし、子供の痛みへの対処能力を改善させます。腫瘍(がん)と診断された子供の場合、感染予防対策を行い、医学的問題を考慮して正しい圧と位置を含めたマッサージテクニックを調整します。

 

多くの場合、通常の小児マッサージは、医療機器の問題、子供が服用する薬剤、処置予防に合わせて調整する必要があります。医療機器の考慮に関しては、医療機器付近で潤滑油を使わないようにします。機器が外れないようセラピスト自身の身体の動きと子供のポジション変化に注意して施術を行います。

 

病院でマッサージセラピー治療を行うには、自治体と政府が定めるガイドラインの範囲内でマッサージセラピーの教育を受け、免許を持っている必要があります。適切な免許に加え、小児マッサージを行う者の教育には、認定小児マッサージ・セラピストの資格が含まれ、小児患者に最善のケアを行うのに必要となる発達と適応を完全に理解する必要があります。

 

子供のケアにおいて、安全かつ有効な治療計画を作るために、医師、看護師、保護者にマッサージセラピーを説明する知識を持つことも大切です。この知識は通常、マッサージセラピー教育の標準コースでは教えられません。この教育は、医療に基づく小児マッサージ・コースで受けることができ、有資格の志望者に最善の施術を小児患者に行うための教育、知識、資格を与えてくれます。

 

私は、最新のエビデンスに基づく情報を用い、小児患者の安全を守り、最も効果的なタッチセラピーを提供する治療プロトコルを引き続き一生懸命デザインしています。医療環境でタッチ・セラピーを安全に行えるようにするために、医師からの同意を得るための文書のフォーマット、医療スタッフの治療プロトコル、治療プログラムのガイドラインもデザインしなければなりません。いつか、全ての小児医療施設が、安全かつ効果的で、非侵襲的介入である小児マッサージセラピーを提供することで、子供たちと家族がさらに総合的な医療を利用できるようになるのが、私の目標です。

photo by:rbv / PIXTA(ピクスタ)

プロフィール

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ティナ・アレン

国際リドルキッズ協会代表。メイヨークリニック、UCLAマテルこども病院をはじめとした医療機関にて、医師、看護師、保健師、助産師たちと、小児マッサージプログラムを開発。2010年より来日し、小児マッサージの指導者を養成する。世界各国の病院や児童養護施設においてボランティア活動を行い、その功績は数々のメディアに広く称えられている。世界マッサージ会議などでも基調講演を務め、国際マッサージセラピストオブザイヤー、国際健康人道支援団体としても表彰される。全米テレビ番組NBCなどでも、その活躍が取り上げられている人気講師。