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米国発!ティナ・アレン式小児マッサージ 第6回 小児マッサージ・セラピー:作業療法、理学療法、言語療法との共同アプローチ

ティナ・アレン

2015.09.15

第6回 小児マッサージ・セラピー:作業療法、理学療法、言語療法との共同アプローチ

ティナ・アレン


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小児マッサージ・セラピストは通常、総合的な多分野の医療チームの一部として働きます。一緒に働くことが多い、他の医療専門職は、作業療法士、理学療法士、言語聴覚士です。共同して最善の力を発揮できるよう、それぞれの専門職が何をしているのか、小児患者の治療でマッサージ・セラピーがどうすれば力になることができるのか知っておきましょう。

 

作業療法士との協力

作業療法士の役割は、子供の機能的能力を評価し、改善することが中心となります。通常、作業療法士は、マニュアル・セラピーなどのテクニックで子供の傷害を直接治療することはありません。より一般的には、作業療法士は、子供の自立を最適化し、傷害や身体的機能障害に続く日常活動を達成する能力を高める手伝いをします。

作業療法士は、実行できる範囲の下、簡単な触覚的治療テクニックを用い、介入前に組織を温め、軟化させます。小児マッサージ・セラピストが、作業療法の前にマッサージを行うことで、子供の不安を減少させ、知覚統合を行い、落ち着かせ、集中させて、作業療法セッションの結果を改善することができます。

 

理学療法士との協力 

理学療法の専門職は動作機能評価・診断したり、子供の傷害を治療したりすることが中心となります。この種の治療は子供の身体を動かすための治療として用いられます。

多くの場合、理学療法は負傷した子供や、脳性麻痺のような身体障害を持った子供を助けるものです。理学療法士は、問題となる身体的原因である、傷ついた組織と構造を評価し、治療することが多いです。

理学療法士が子供に治療を行うとき、可動域を広げるストレッチとエクササイズとともに、筋肉を温めるための優しいストロークを行います。通常、小児マッサージ・セラピストが理学療法と協力して治療を行う場合、理学療法を行う前に、筋肉を温めるための優しいストロークを担当します。この優れたアプローチは、神経系をリラックスさせながら、子供の筋肉と軟部組織の硬さをやわらげるのに役立ちます。子供がマッサージ・セッションを受けると、精神状態が良くなり、他の治療を受ける身体の準備を万端にします。

 

言語聴覚士や音声言語病理学者との協力 

言語聴覚士は、言語コミュニケーションの様々なレベルの問題を抱える乳児と子供に密接に治療を行います。また、嚥下の問題がある場合にも治療を行います。言語聴覚士と音声言語病理学者は神経を覚醒させる方法としてタッチ・セラピーを用います。口の運動機能を補助し、気道を広げてクリアにします。 

マッサージは、子供の硬い筋肉と筋膜組織をリリースして、治療目標に向けて進めるうえで大きな役割を果たします。また、脳性麻痺の子供にとって多くの課題となる日常生活の質を大きく改善します。摂食とスピーチの治療を始める前の筋肉と筋膜組織の準備には時間がかなり必要になり、最高でも1時間ぐらいかかります。加えて、言語聴覚士が全員マニュアル・セラピーのテクニックの訓練を受けているわけではありません。言語セラピーの前に小児マッサージ・セラピストがマッサージを行うことで、硬く、制限された組織をリリースするのに必要となる時間を大幅に減らし、割り当てられた治療時間を機能的活動に費やすことができます。

 

それぞれの医療職との共通部分 

それぞれの医療職との間には共通部分がありますが、互いに助け合えるユニークな強みと能力があります。これにより、子供は最善の統合医療を受けることが出来るのです。

 

Photo by:Valua Vitaly / PIXTA(ピクスタ)

プロフィール

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ティナ・アレン

国際リドルキッズ協会代表。メイヨークリニック、UCLAマテルこども病院をはじめとした医療機関にて、医師、看護師、保健師、助産師たちと、小児マッサージプログラムを開発。2010年より来日し、小児マッサージの指導者を養成する。世界各国の病院や児童養護施設においてボランティア活動を行い、その功績は数々のメディアに広く称えられている。世界マッサージ会議などでも基調講演を務め、国際マッサージセラピストオブザイヤー、国際健康人道支援団体としても表彰される。全米テレビ番組NBCなどでも、その活躍が取り上げられている人気講師。